人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブログトップ

Shinzo-くん

Shinzo-くん_d0059478_154774.jpg

SHINZO-くん、本日5回目の手術を受けました・・・
いい機会ですので昨年から今日までの経緯を記したいと思います。




2009年5月
トイレをした後、足を拭くと「キャン」と嫌がる事が・・・
爪切りをしている時に右後脚小指の腫れに気付く。
動物病院に連れて行き診察を受けたところ
何かに小指を引っ掛けたのではないか?
小指がグラグラしていて根元が化膿している可能性があると診断を受け
その場で部分麻酔をかけ爪を引っこ抜く事に。
部分麻酔をかけたとは言え、かなり痛そうで可哀そうでした。
抗生剤を服用し1ヶ月ほどで治まりました。
新しく爪も生えてきました。

2009年8月
トゥクパピーが産まれて暫く経った頃、
またしても足を拭く際に「キャン」と痛がるShinzo-。
小指を見てみるとサクランボ大に腫れていた。
そして新しく生えてきた爪がまたしても根元からグラグラとしていた。
再度動物病院に連れて行き診察を受けました。
今回は洗浄し薬をつけバンテージを巻き抗生剤を処方して貰い様子を見る事に。
1週間経っても変らなかったため再度爪を抜く事になりました。
この日から4~5日置きに病院に連れて行き洗浄や処置が始まったのです。
Shinzo-くん_d0059478_2271751.jpg
2009年10月
病院通いを始めて既に2ヶ月が経とうとしていました。
毎回抑えられて処置されて・・・
これまでにレーザーで焼いたり、傷口を活性化させるために削ってわざと出血させたり・・・
治まったように感じたり、また後退したり・・・
この時にはサクランボ大から巨砲大の大きさになっていました。
先生から小指を切断する話も出始めてはいましたが
心臓疾患があるShinzo-に全身麻酔をかける事は出来るだけ避けたかったため
「様子を見る」と言う選択をしてきました
ちっとも良くならない小指を見る度に落胆しましたが
病院での処置は嫌いでもバンテージを巻いている事を
まったく気にする事がなかったShinzo-に救われていました。

2009年11月
11月に入った頃から肉芽の増殖が激しくなり腫れが酷く
Shinzo-自身かなりの痛みを感じるようになり足を付くのを嫌がるようになってしまいました。
もうこれ以上様子を見る事は出来ないと小指の切断を決心しました。
10月の中頃からトラの調子が悪くなり始めていたので
精神的にかなり参ってしまいましたが痛い思いや辛いのはトラやShinzo-なのです。
トラが11月4日に手術をし体調が安定した11月12日にShinzo-の手術をする事にしました。
Shinzo-くん_d0059478_2434331.jpg
11月12日手術当日
Shinzo-くん_d0059478_2435657.jpg
ピンポン玉大の大きさになってしまいました。
Shinzo-くん_d0059478_2474111.jpg
2回目に爪を抜いた時に先っぽの骨も少しだけ一緒に抜けたそうですが、
この日の時点でだいぶ溶けていました。
血液検査を受け問題は無かったので予定通り手術を受けました。
先生にお願いして終始付き添わせて貰う事に。
SHINZO-は心臓疾患があるため導入覚醒が速やかなプロポホールという麻酔薬を使用しました。
不安げな顔で私を見ているShinzo-。
直ぐに麻酔が効きぐったりしたShinzo-を先生が抱き上げ処置室へ。
最初に患部の剃毛から始まります。
そしていよいよ手術が始まりました。
レーザーで切り取るためレーザーの音と皮膚の焦げたにおいが不安を掻き立てました。
2時間が経過した頃手術が終わりました。
手術台の上で覚醒が始まり「ウォーン」と不安げに叫び声をあげるShinzo-。
「大丈夫なんですか?」と慌てました。
長い事麻酔に掛かっていて急に覚醒すると状況がつかめずビックリしてしまうのだそう。
通常はゆっくり覚醒させるように暫く麻酔下に置いておくそうです。
Shinzo-の場合心臓に負担がかかってしまうため直ぐに覚醒させるのです。
頭では歩きたいのに身体が言う事をきかない・・・
無理矢理立とうとするとひっくり返ったり頭をぶつけたりしてしまうので
Shinzo-を抱きしめ「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と言ってあげる事しかできませんでした。
本犬は必死で私の事も目に入らない様子でした。
30分くらいするといつものShinzo-に戻り立って歩き出し早く帰りたくてウロウロ。
お薬を処方して貰い帰宅する事に。
本来は数日入院するような手術なのですが・・・
Shinzo-に入院は無理(飼い主の勝手な思い込みかもしれませんが・・・)なので連れて帰る事に。
帰宅し暫くボーっとしていましたがみんなのご飯の用意をし始めたら
キッチンにやってきて食べたそうにしていたので
少なめではありますがあげてみたところ完食していました。
次の日にはけろっとしていたので強い奴だなぁ~
Shinzo-くん_d0059478_3143582.jpg
術後のShinzo-とトラ

そして数日後、病理検査の結果がFAXで送られてきました。
「扁平上皮癌」
検査結果を見て愕然としました。
炎症が酷いだけだとばかり思っていたのに・・・私の考えが甘かったです。
これまでの数ヶ月を思い起こし更に震えが止まりませんでした。
悪性腫瘍に対してどれだけの刺激を与えてきたのか…
最初から悪性腫瘍だったのか・・・
それとも持続的な炎症で悪性腫瘍に変って行ったのか・・・
だとしたらいつから・・・
頭の中を色んな事がグルグルしおかしくなりそうでした。
トラの事を頑張って受け止めたばかりだったので
もうこれ以上受け止めるキャパが私には無いよ!
直ぐに病院に電話をし今後の方針を考えるべく次の日に病院に向かいました。
色々説明を受け、教科書通りの処置をするのであれば「拡大手術」をするとの事。
悪性腫瘍を暫く放置してしまった状態なのでどの程度侵絨しているか明確ではなく
「断脚」が最良の処置と…そして放射線治療や抗がん剤治療。
断脚・・・?
断脚って・・・
いやいやそれは無理でしょ?
後脚を断脚したら・・・って考えると「無理」「無理」「無理」と「無理」という言葉しか見当たらなかった。
痛みが激しくて本犬が本犬らしくしていられないのであれば断脚と言う選択も有りかもしれません、
断脚して5年や10年元気に過ごして行けるなら断脚と言う選択も有りかもしれません、
この時点で8歳5ヶ月のShinzo-、
転移の心配も拭えず年齢的に5年以上元気でいられる可能性も少ないのに踏み切る事は出来ませんでした。
苦渋の決断で小指側の骨を踵のところまで外す選択をしました。
「最小手術」です。
Shinzo-くん_d0059478_337825.jpg

11月26日
最初の手術から2週間後に2回目の手術を行いました。
この日も終始付き添いました。
順調に傷口も塞がってきたのですが一部分だけジクジクした感じが続きました。
最初は5mm程度でしたがだんだん広がってきて盛り上がってきました。

12月25日
手術後暫くは調子の良かったトラでしたが
次第に容体が悪化しこの日全ての治療を止めました。
世の中クリスマスで楽しい雰囲気の中哀しい決断でした。

12月28日
病院が年末年始休暇に入る前に
大きくなる盛り上がりを診て貰いにShinzo-を連れて行きました。
あまりいい状態では無さそうでした。
年が明けたら摘出手術をする事にしました。

2010年1月3日
トラが逝ってしまいました。
トラの事はまた改めて記したいと思います。

Shinzo-くん_d0059478_3493730.jpg
1月6日
手術当日の様子です
Shinzo-くん_d0059478_3495082.jpg
表面は少し膨らんでいる程度でしたが内側はポコポコと何個もデキモノが連なっていました。
この形態からして扁平上皮癌の再発に間違いは無いと。
何となく覚悟はしていましたがショックでした。
やはり断脚をしなければいけないのでしょうか?
この日も終始付き添いました。
今回は相当身体に応えたようで帰宅後暫く舌が垂れて目が虚ろでした。
どうかこれで最後にしてください・・・
その後はらはらしていましたが傷口の治りも良く
7ヶ月間巻き続けてきたバンテージを外す事が出来ました。
Shinzo-くん_d0059478_5225234.jpg
現在の右後脚です。
歩く時に多少重心が内側にかかってしまいますが歩行に困難はありません。
Shinzo-くん_d0059478_523385.jpg
きれいに塞がっています。
毛が生えていないところもありますがそんなのNO問題です!

100%安心しきることは出来ませんが脚の方は心配しなくてもいいかな…と思え始めた頃、
治りかけていた口の周りのデキモノの1つが大きくなり始めてしまいました。
Shinzo-くん_d0059478_43848.jpg
2009年11月3日
デキモノと言うよりすり傷といった感じのものが既にありました。
Shinzo-くん_d0059478_44491.jpg
2009年11月19日
鼻の上にもデキモノが
Shinzo-くん_d0059478_46524.jpg
2010年2月8日
この時点で鼻の上のデキモノは無くなっています。
Shinzo-くん_d0059478_46447.jpg
2010年2月8日
同じ日ですが下唇のデキモノは大きくなり始めていました。
Shinzo-くん_d0059478_48526.jpg
2月21日
増大と増殖が酷く切除手術に踏み切りました。
4ヶ月の間に4回目の手術です。
この時は手術時間も1時間半と前の3回よりは短く
覚醒後も元気で帰宅後直ぐに「お腹空いた~」とご飯を食べていました。
ほんとにこれで最後・・・

病理検査の結果は前にも書きましたが「肥満細胞腫」
何だかあまり驚きもせず受け止めました。
何が何でも克服してやるっ!
何とかなる・・・って根拠は無いのに自信が湧き上がっていたのです。

そのくせ、インターネットで検索して悪い事ばかりが情報として入ってきて
ひとり勝手に落ち込んでみたり…
だって肥満細胞腫の中でも1番悪いグレードだから。
余命1ヶ月と言う言葉に気が遠くなってみたり・・・
待てよ?デキモノが出来てから1ヶ月以上経ってるしな?
じゃあ大丈夫なの?
手術後順調に傷口も塞がり再発もありません。

Shinzo-くん_d0059478_4114278.jpg
3月14日
今度は左後脚の小指のデキモノが腫れ始めてしまいました。
細胞診をしたところいい結果ではなくステロイド剤を局所注射する事になりました。
同時にステロイド剤の服用も始まりました。
局所注射する事でデキモノの退縮をはかるとの事。

Shinzo-くん_d0059478_41616.jpg
4月4日
中身が退縮しすっぽり空洞状態に。
悪い細胞は見当たらなくなり安心するものの傷口がなかなか塞がらない。

Shinzo-くん_d0059478_4174849.jpg
4月12日
塞がらない傷口を縫いました。
局所麻酔をかけましたがやはり痛かったようで帰宅後ぐったりです。

Shinzo-くん_d0059478_4195219.jpg
4月16日
皮膚の状態が良くないためせっかく縫い合わせましたがパックリと開いてしまいました。
その後2回病院にかかりましたがこのままでは傷口が塞がる事は無さそうでした。

皮膚再生医療の話も出て調べて貰いました。
悪い状態の皮膚を全てそぎ取り、再生させるためのパウダーを振り掛けるそうです。
期間的には直ぐに良くなる場合もあるし、
3ヶ月かかるかもしれないし6ヶ月かかるかもしれない…
皮膚をそぎ取るのに全身麻酔下で行う。
パウダーの費用は6万円くらい。
症例が少ないようで何とも言えない・・・
Shinzo-の身体に負担がかからないのであれば・・・
と最初は乗り気になっていましたが麻酔をかけるのであれば
可能性が分からない治療は避けるべきなのでしょう。

結果、小指を切断して健康な皮膚を縫合するしか無さそうです。

Shinzo-くん_d0059478_430097.jpg
4月24日
昨晩のShinzo-。本犬は何も知らず・・・
正直悩みました。
Shinzo-自身は現状痛みも無く、バンテージも気にせず、
「傷口をきれいに塞ぎたい」と思っているのは人間側の都合であって
Shinzo-は望んでなんかいやしないのでは?
悪い細胞が無いのであれば無理に手術しなくてもいいのでは?
骨まで切断しなくてはいけないのか?
何よりも手術に耐えられるのか?
でも持続的な炎症はいい事ではない・・・
この時点で何も知らず横で寝ているShinzo-を抱きしめ涙がこぼれました・・・

4月25日
そして今日、
5回目の手術を受けてきました。
Shinzo-くん_d0059478_4315158.jpg
最初に肺のレントゲンを撮りました。
肺も静脈もリンパもきれいで転移の可能性はありませんでした。
Shinzo-くん_d0059478_4321523.jpg
今日の状態です。
Shinzo-くん_d0059478_4324858.jpg
実は眉間に黒っぽいデキモノが出来始めていて最初は米粒大でしたが4mm幅にまで大きくなってしまったので
ついでと言っては何ですが一緒に切除しました。
Shinzo-くん_d0059478_433588.jpg
今日ももちろん終始付き添いましたが
ステロイド剤の服用で身体のダメージが大きく覚醒に少し時間がかかりました。
帰宅後もかなりぐったりしていました。
それでも夕方ご飯は完食していましたので少しホッとしています。

病理検査の結果が出るまでは不安も残りますが
本当に本当にこれが最後です。
いっぱい悩みましたが
「やってあげられる事」があるならやってあげればいい
トラには何もやってあげられる事が無かったから・・・とOくん。
そうだよね
これからもずーっと一緒に居るために頑張ったんだよね。
1番頑張ったのはShinzo-。
明日には元気満々なShinzo-に復活だぁ~066.gif

頑張ったShinzo-に「ポチッ」とお願いしますね♪
にほんブログ村 犬ブログ フラットコーテッドレトリバーへ
by Creek_Puppy | 2010-04-25 23:46